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【院長ブログ】ばね指・腱鞘炎はモヤモヤ血管が原因かも?痛みの専門医が解説

2026.04.20

高槻市の芥川きどクリニックでは、頭から足先までどのような痛みでも、内科や外科・整形外科など診療科にとらわれず、患者さまに最適な治療をご提供しています。
指が伸ばしにくい、指に痛みがある、そんな症状に悩まされていませんか?それは腱鞘炎やばね指かもしれません。安静にしても、注射をしても、なかなか改善しない指の痛みでお困りの方も多いのではないでしょうか。今回は、腱鞘炎・ばね指の症状と、その治療法である動注治療についてくわしく解説します。

腱鞘炎とは

腱鞘炎とは

腱鞘炎は、手の酷使することによって指や手首の関節に痛みが生じる疾患です。
手の腱には、指を曲げる動きを担当する屈筋腱と、指を伸ばす動きを担当する伸筋腱があります。これらの腱は、腱鞘というトンネル状の組織の中を滑るように動きますが、手を使いすぎると腱と腱鞘の間に摩擦が生じ、腫れを引き起こします。
手を休めれば腫れは改善しますが、使い続けると腫れが引かず、痛みが続くことがあります。さらに、腱が腱鞘内で引っかかることで、指がばねのように伸びにくくなる現象(ロッキング現象)が起こり、これを「ばね指」とも呼びます。

腱鞘炎の原因

腱鞘炎の主な原因は、手や指の過度に使用することにあります。
手や指を頻繁に使う仕事に従事している人や、スポーツをしている人は、腱鞘炎を発症するリスクが高まります。最近では、スマートフォンの長時間使用(特にゲームなど)が原因と考えられるケースも増えています。
また、筋力が弱い女性にも発症が多く見られます。筋力が弱いと腱にかかる負担が大きくなり、腱鞘炎を引き起こしやすくなるためです。

腱鞘炎の主な症状

腱鞘炎では、炎症が発生している部分に痛みや腫れが現れます。
神経が刺激されることで鋭い痛みが生じ、腱の動きが妨げられることでこわばりやしびれが起こり、指や手首の曲げ伸ばし、細かな作業や力を入れる動作が難しくなる場合があります。

ドケルバン病

親指を動かす2本の腱が通る腱鞘が太くなり、親指側の手首に痛みが生じる疾患です。手首の親指側にある腱鞘が肥厚し、腱との摩擦で痛みが生じます。

ばね指

肥厚した腱が腱鞘を通過する際に引っかかることで発症します。指を伸ばそうとすると腱が腱鞘に引っかかり伸ばせなくなる症状で、どの指にも起こり得ます。

デュピュイトラン拘縮

似たような症状を引き起こす別の疾患として「デュピュイトラン拘縮」があります。これは、手のひらの腱膜が変性し収縮することで指が伸ばせなくなる病気で、進行すると日常生活に支障をきたし、手術が必要になることもあります。

腱鞘炎とモヤモヤ血管の関係

腱鞘炎とモヤモヤ血管の関係

近年、腱鞘炎やばね指の痛みには「モヤモヤ血管」が関係していることが分かってきました。
慢性的な炎症が続くと、患部に異常な血管が増えてきます。この異常な血管とともに神経も一緒に増えるため、少し触れただけで強い痛みが出たり、手を使うたびに痛みを感じたりするようになります。
この異常な血管を「モヤモヤ血管」と呼んでおり、長引く痛みの原因となっています。

腱鞘炎の従来の治療法

腱鞘炎の治療は、まず問診と触診から始まります。腱鞘炎が進行してしまうと、治療後でも関節が固まってしまい動かなくなる可能性があるため、症状が悪化する前に医療機関を受診することが大切です。

安静にする

腱鞘炎の原因は手や指の使いすぎです。そのため、まず患部を動かさず安静に保つことが重要です。利き手に起こることが多いため、できるだけ反対側の手を使い、作業は短時間にまとめるなどの工夫が必要です。

薬や装具の使用

治療には、外用鎮痛消炎薬(ローションや湿布)、内服薬の「痛み止め」が用いられます。また、患部を固定するために装具やギプスを使用することで、手指を無意識に動かさないようにすることができ、症状の改善を早めます。

ステロイド注射

安静や薬物療法で症状が改善しない場合、腱鞘にステロイド注射をおこなうことがあります。この治療法は「ばね指」や「ドケルバン病」に対して70〜90%の有効率を誇り、多くの患者様が症状の軽減を実感しています。
ただし、糖尿病患者様には血糖値が上昇するリスクがあるため、慎重な判断が必要です。また、効果は一時的で、繰り返しの注射は組織を傷める可能性もあります。

手術

腱鞘炎が改善しない場合や再発が続く場合、腱鞘の一部を切開する「腱鞘切開術」がおこなわれます。この手術は局所麻酔下でおこなわれ、10〜20分ほどで完了します。手術後の傷は小さく、手の機能にも問題は残りません。

ばね指・腱鞘炎への動注治療

モヤモヤ血管が痛みの原因となっている腱鞘炎やばね指に対して、動注治療という選択肢があります。
動注治療とは「動脈注射治療」の略で、動脈に直接薬液を注入する治療です。腱鞘炎では、慢性炎症によりモヤモヤ血管(病的新生血管)と呼ばれる異常な血管が発生します。
動注治療では、この異常血管だけを狙って「塞栓(そくせん)」し、血流を遮断することで炎症を鎮め、痛みを和らげます。

動注治療の特徴

治療時間は5〜10分ほどで終了します。一般的な点滴で用いる極めて細いチューブを用いて、手首の動脈に直接薬液を注入します。使用するカテーテルは細くて柔らかいものを使用するため、傷の目立ちません。
治療は当日から日常生活に戻ることができ、家事などもすぐに再開できます。

動注治療の効果

治療後、数週間かけて徐々に症状が改善していきます。多くの場合、治療後3〜4週間で最も効果を実感します。
従来の対症療法とは異なり、モヤモヤ血管を減らすことで炎症が落ち着けば、その状態はしばらく維持することができます。効果は一時的なものではなく、数か月から1年以上継続することが期待できます。

動注治療は、腱鞘炎やばね指への治療にも効果が期待できます

動注治療は、腱鞘炎やばね指への治療にも効果が期待できます

腱鞘炎やばね指は、手の使いすぎによって起こる疾患ですが、長引く痛みにはモヤモヤ血管が関係していることが分かってきました。従来の安静、薬物療法、ステロイド注射、手術に加えて、動注治療という選択肢が生まれています。
高槻市の芥川きどクリニックでは、腱鞘炎やばね指の痛みでお困りの患者さまに、症状や生活状況に合わせた最適な治療をご提案しています。手や指の痛みで日常生活に支障をきたしている方、他の治療で改善が見られなかった方は、ぜひ一度ご相談ください。患者さま一人ひとりに寄り添い、最適な治療法をご提案いたします。

※動注治療は、オクノクリニックの奥野先生によって2014年に開発された治療法です。当院はオクノクリニックと正式にライセンス契約を結び、動注治療を実施しています。

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