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首の痛み
首に痛みを生じる原因は骨や筋肉が原因となるストレートネック(スマホ首)・寝違い(寝違え)・頚椎椎間板ヘルニアなどの整形外科疾患が代表的で、頭痛や吐き気を伴う場合も少なくありません。一方で急性心筋梗塞、くも膜下出血、頚動脈解離、髄膜炎、帯状疱疹(詳細は<帯状疱疹>参照)、甲状腺疾患、リンパ腫などでも首に痛みを生じます。
急性心筋梗塞は胸痛、くも膜下出血は頭痛が典型的な症状ですが首の痛みで発症する場合があるのです。原因疾患により治し方が大きく異なるので、自己診断してストレッチやマッサージをする前に病院で痛みの原因を突き止めましょう。なかなか痛みが治らない場合も受診をおすすめします。
ストレートネック(スマホ首)
ストレートネック(スマホ首)とは、本来はゆるやかにカーブする首の骨が真っすぐになる病気で、首の痛みや肩こりなどが初期症状です。進行すると手・腕のしびれ、頭痛、吐き気を伴う場合も少なくありません。長時間うつむいた姿勢が続くパソコン作業やスマートフォン(スマホ)操作などが原因で、重い頭をささえる首や首周囲に過大な負荷がかかり続けるために首のカーブがなくなります。
予防や治し方としてスマホの長時間使用を避ける、長時間同じ姿勢で作業せずにこまめに休憩する、高すぎる枕をやめるなどが大切です。改善に乏しい場合や治らない場合は病院を受診してください。病院ではマッサージやストレッチなどのリハビリを行う場合もあります。
寝違い・寝違え
寝違い(寝違え)とは睡眠からの覚醒時に首の後ろ・肩の痛みに気づく病気で痛みのために首を動かせない場合も少なくありません。原因として睡眠時の不自然な姿勢による筋肉の血流不足、酷使による筋肉痙攣、首の関節に生じた炎症などが想定されていますが、正確な機序は不明です。
単なる寝違いであればX線やMRIに異常所見は認めません。動かすと痛いために治し方の基本は患部安静で、軽いストレッチが有効な場合もありますが無理は禁物です。湿布や痛み止め・筋緊張を和らげる薬も使います。長くても数日で自然に治りますが、治らない場合や頭痛、手足のしびれ、手足の動かしにくさなどを伴う場合は病院を受診して詳しい検査を受けてください。
頚椎椎間板ヘルニア
頚椎椎間板(読み方は「けいついついかんばん」)ヘルニアは首・肩・腕に痛みやしびれが出る、ボタンをとめにくい、箸が使いにくい、歩行障害などの多彩な症状が出ます。重度の症状のために仕事を休む必要がある方もいます。背骨を接続する椎間板が劣化して背中側に飛び出し神経を圧迫することが原因で、圧迫部位により症状には個人差が少なくありません。
椎間板劣化は主に加齢で生じるために30~50代に多い病気です。痛みが強い時期の治療は患部安静が基本で、適宜内服薬や神経ブロックで痛みを軽減します。症状によってはストレッチや筋トレなどの運動療法をしますが、改善に乏しい場合や歩行障害がある場合などでは手術の検討がおすすめです。